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M One News - 相続編

記事一覧

M One News 17-04                            2017/07/25

行きはよいよい、帰りは恐い

     

父親が亡くなり、告別式・四十九日と続き、遺産を分ける話し合いも何とか終え、相続税もゼロ。こうして無事、相続手続が終了。

しばらくして今度は、母が亡くなった。こんなケースはままある。

父の時は苦労したけど、1回経験しているから、母の相続手続はもっとスムーズにできるはず。相続税もまたゼロだよね。

そう思って手続きを進めていたら、相続税が3200万円もかかることがわかり、真っ青になってしまった。。。

こんなケースもまた、ままある。

 

どうしてだろう? つまり、こういうことだ。

親の片方が亡くなるのを1次相続、もう片方がその後に亡くなるのを2次相続という。そして、1次相続は優遇されるが、2次相続は優遇されない税制になっている。

    

 

 相続税が、世代を経るときに課税する仕組みになっているからだ。


実際に経験したこのケース。

幸いなのは、紹介を受けたのが、1次相続の遺産分割前だったことだ。どう分割するかで、相続税もまた変わってくる。

そこで、遺産分割シミュレーションを実施。


         

なんと、相続税が8割減!

遺族の希望案は当初、第3案だったが、再度話し合って第4案に変更。

無事、事なきを得た。

 

賢い相続には『転ばぬ先の杖』こそ、必要ではないだろうか―――そう強く思わされた実例であった。

       


M One News 16-02                            2016/01/08

お年玉に贈与税がかかる?!

 こんな質問がお客様からありました。

・毎年、110万円を孫に贈与しています。

・別に、お年玉を2万円あげています。

・その孫は、親戚からもお年玉計8万円をもらっています。


 孫は合計120万円を受け取っていることになりますが、年110万円を超えている金額に対して、贈与税がかかるのでしょうか?


 社会常識からすると、お年玉に贈与税がかかるなんて考えられませんよね?

 しかし、非課税枠の年110万円を超えているのは間違いありません。


 でも、ご安心を。

 ちゃんと相続税基本通達に非課税と規定されています。

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 相続税基本通達21の3-9
(社交上必要と認められる香典等の非課税の取扱い)

 個人から受ける香典、花輪代、年末年始の贈答、祝物又は見舞い等のための金品で、法律上贈与に該当するものであっても、社交上の必要によるもので贈与者と受贈者との関係等に照らして社会通念上相当と認められるものについては、贈与税を課税しないことに取り扱うものとする。

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 つまり、お年玉は非課税なので、そもそも年110万円の非課税枠を考えなくていいのです。

 しかし、それも社会通念上、妥当な場合の話。
社会通念上、妥当でなければ、贈与とされます。

 では、どのくらいが「妥当」なのか? 
その基準はありません。
さすがに、お年玉100万円では贈与とされるでしょう。

ましてや、母親から月1,500万円の小遣いをもらっていた鳩山由紀夫元首相のケースは論外ですよ(笑)。




M One News 15-21                            2015/11/09

早く税務調査に来てくれないかしら。。

 税務調査。

 誰しも来てほしくないですよね!?

 ところが、税務調査を心待ちにする相続人がいらっしゃいました。

 相続税申告をするためには、亡くなった方の相続財産をすべて申告する必要があるのですが、未亡人が「もっとあるはずだ」と言うのです。

 「夫はいろいろ投資もしていたし、貸し付けもしていた。ただ、具体的にはよくわからないんです」と。


 通常、金融財産の把握には、以下のことを行って探すのが一般的です。

・夫の机の引き出しを探してみる

・銀行や証券会社から送られてくる報告書や配当金通知書がないか、郵便物に注意する

・出資をしていると決算書も送られてくるはずなので、郵便物に注意する。

・貸金庫利用料の引き落としが無いか、通帳をチェックする

・株式の配当金が振り込まれていないか、通帳をチェックする

・趣味で絵や骨董品を集めていなかったか、思い出してみる


 結局それでも見つからず、しかたなく、わかっている範囲で申告を行いました。

 「あ~あ、早く税務調査に入ってくださらないかしら。きっと私の知らない財産を見つけてくれるわ」

 1年後、念願の税務調査が来ました。

 でも、インターネット銀行の少額口座が1件申告漏れと指摘されただけでした。。


 後に残された家族が困らないように、財産の場所をメモしておけば良かったですね。




M One News 15-20                            2015/11/09

相続税ゼロなのに申告必要?

<ケース>

 父親が亡くなったので、少々相続税の基礎知識を持つAさんは、早々に相続税を計算してみました。


 相続人は3人で、主な資産は東京の自宅のみ。


 自宅は8割評価減できると知っているAさんは、これでは相続税はかからないと兄弟たちにそう説明し、特に申告しませんでした。


 後で税務署から問い合わせがあり、実は相続税の申告が必要だったと、ペナルティを課されてしまいました。



<ナゼ?>

 Aさんの場合、相続税が3人いるので、基礎控除は4,800万円(3,000万円+600万円×3人)あります。

 確かに、よほど豪邸でもなければ、8割も評価減できれば、基礎控除の範囲内で相続税はゼロ、と思いがちです。

 しかし、評価減できる特例は、申告して初めて適用があるもの。

 申告がないと、8割評価減が使えないのです。



<こうすればよかった>

 相続税には、2つの大きな特例があります。


 1つは、自宅評価を8割減らす特例。
 もう1つは、配偶者には1億6千万円まで相続税がかからない特例です。

 「特例」という言葉が示すように、原則に対する例外として、申告して初めて使える制度なのです。

 しかも、申告期限内の10ヶ月以内に使わないと、期限切れになるケースもあります。

 いずれの特例も、納税者にとっては相続税を大きく減らせる強い味方。賢く使いたいものですね。




M One News 15-16                            2015/10/26

遺言を作成すべき人

 遺言の作成件数が年々増えています。

 世間の関心が高まっている証拠でしょう。

 「遺言を作成しておいた方がよかった」失敗状況は、資産家だけでなく、全ての人に起こりうることです。

 もちろん全ての人が遺言を作成しなければならないわけではありません。


 遺言を作成したほうがよいと思われる方は、以下のとおりです。

・夫婦間に子供がいない

・相続人がいない

・孫、嫁、婿にも相続させたい

・内縁の妻・夫がいる

・先妻・先夫との間に子供がいる

・配偶者でない人との間に子供がいる

・家族の仲が良くない

・財産が、自宅の土地建物しかない

・個人事業主や会社経営者で、後継者など特定の人に事業や株を相続させたい

・相続人に、行方不明者や認知症の人がいるなど


 例えば、子供がいない夫婦の場合、夫が亡くなると、法定相続人は妻と夫の兄弟になってしまいます。
 夫の兄弟が亡くなっていると、その子供である甥や姪になります。


 「夫婦で築いた財産なのに、何故、夫の兄弟に渡す必要があるの?」と割り切れない思いを持つ人も多いのではないでしょうか。

 兄弟には(最低取り分を保証する)遺留分はないので、「妻にすべて相続させる」遺言を事前に作成しておけば、万が一のときにもあわてることはありません。




M One News 15-13                            2015/10/13

限定承認の落とし穴

 前回、相続放棄の注意点をお伝えしましたが、今回は限定承認の注意点を。

 相続発生後3ヶ月以内に行わなくてはならないのが、資産・負債の洗い出し。


 その上で、相続を放棄するのか否か、限定承認するか否か、を考えなくてはなりません。

 限定承認とは、資産の範囲内で借金を返済すればいい制度。
 資産に比べて借金が多そうな場合には、相続放棄するのも一方法ですが、限定承認するのも手。

 その注意点は2つ。


(1)相続発生後3ヶ月以内に申し立てること
 相続人全員で3ヶ月以内に家庭裁判所に申し立てる必要があります。
 何も手続きしないと、亡くなった方の資産と負債を自動的に引き継ぐ(単純承認)ことになってしまいます。
 限定承認すれば、資産より負債のほうが大きかった場合には、資産を上回る負債は引き継がなくてもよいことになります。

(2)含み益が多額の場合には、多額の譲渡所得税がかかる
 限定承認は「亡くなった方の資産を全て処分して負債を精算する」ことを意味しますので、相続財産の中に昔から持っている土地などの含み資産がある場合、亡くなった方の準確定申告を4ヶ月以内に行うときに、売却したものと仮定して計算上の売却利益に所得税がかかるのです。

 例えば、時価1億円の先祖伝来の土地・1億円の借金を限定承認して相続すると、借金や相続税負担は無くても、約2000万円の所得税がかかってしまいます。

 実際に売却しなくても課税されるので、注意が必要です。

 熟慮期間の延長申請もできますが、いずれにしても弁護士・税理士への相談が必要でしょう。




M One News 15-09                            2015/10/05

相続は資産家だけ?

 前回、国税庁の相続税税務調査 統計実績を紹介しましたが、では、相続税を納めるのはどのくらいの割合でしょうか。


 答えは、わずか5%前後。


 だからといって、相続が関係するのは資産家だけと思っていると、それは大間違い。
 相続は資産だけでなく、ローンも当然対象となります。

 例えば、親の借金を子供が一生背負っていくことにもなりかねないのです。
 それを防ぐために「相続放棄」という方法があります。その注意点を3つ。



 まず、3ヶ月以内に家庭裁判所に申し立てをすること。

 申し立てをしないと、自動的に相続をしたことになってしまいます。
 期間延長もできますが、いずれにしても申し立てが必要です。

 3ヶ月以内に、悲しみにひたる暇もなく、親の資産・負債を洗い出さなくてはなりません。
 
そう考えると、3ヶ月は意外に短いのではないでしょうか。

 そして、誰しも借金は恥ずかしいもの。

 家族には内緒にしていると思った方がいいでしょう。

 相続放棄されるのを防ぐため、あえて取立てをしてこない債権者もいます。


 また、保証も相続されるため、故人が保証人になっているかどうかもチェックが必要です。

 実務的には調査が難しいのですが、借用証はもちろん、郵便物などの身の回りをつぶしていくしかありません。



 2つ目の注意点は、相続財産に手をつけてはいけないこと。

 家の現状維持のための修理、住宅ローンの引落し、葬儀費用の支払などの通常要する内容は問題ありませんが、家の売却はもちろん、土地の売却準備のために空き家を解体したり、不動産投資をしたりすると、「相続財産の処分」とみなされ、相続する意思があったものとして相続放棄ができなくなります。
 生命保険金や遺族年金はもともと相続財産にあたらないので、使ってしまっても問題ありません。



 最後は、相続順位の変更。


 子供が相続放棄すると、祖父母が相続人になります。
 さらに、祖父母が相続放棄すると、兄弟が相続人になるのです。

 つまり、相続放棄は子供たちだけで行えるのではなく、祖父母や兄弟までの影響を考えないと、迷惑がかかってしまう、つまり借金を背負わせてしまうということになってしまうのです。

 事業不振や年収ダウンのケースが多くなっている現在は、より注意が必要です。

 ただ、もし多重債務としても、直ちに相続放棄しなければならないかというと、そうでもありません。
 過払い金が多額のために財産がプラスになるケースもあるためです。

 過払い金の金額を知りたい場合は、弁護士などの専門家に相談されることをお勧めします。




M One News 15-08                            2015/09/24

相続税の税務調査では9割に申告漏れ

 相続税の税務調査と聞くと、映画「マルサの女」を思い出す方も多いようです。


 確かに、床下や天井裏の金の延べ棒を隠していたり、庭の犬小屋の下に現金を壷に入れて埋めていたというニュースを聞くと、かなり悪いことをしていたというイメージが強いと思います。


 ですが残念ながら、相続税の税務調査は一般の家庭にもやってきます。

 国税庁の統計実績によると、相続税の税務調査は申告件数の約30%に対して行われ、調査件数のうち、申告漏れがなんと約90%!!
 そしてその申告漏れのうち、故意・悪意が約25%だそうです。


 税務署は、生前の収入や海外送金情報はもちろん、超高級車・超高級マンション・ヨットなどの販売業者からの情報や、新聞切抜きや週刊誌まで、情報収集しています。
 それを申告書と照らし合わせ、おかしいと思われるケースや自社株などの評価が難しいケースに優先的に調査に入るのです。

 さて、申告漏れの90%という数字をどう思われますか?
 みんな財産隠しをしている?


 いえいえ、75%の方はそうと知らずに隠してしまったケースなのです。
 つまり、遺族が財産と認識していなかったが、税務上、相続財産に該当する場合です。
 例えば、亡くなった本人が銀行預金をしていたが遺族が知らなかった場合や、同様に貸付金を遺族が知らなかった場合です。


 また、亡くなる前に預金を引き出したのを申告しなかった場合や、海外財産を申告していない場合も、申告漏れとなります。


 さらに、税務の世界では「名義」ではなく「実態」で判断します。


 不動産の名義が子供でもお金を出したのが父であれば、父の相続財産となるのです。

 法務局で不動産登記をすると、法務局から税務署に情報が行くので、子供のお金が動いていないと贈与ではないか、と疑いがかかります。

 申告漏れとなると相続税の約10~35%のペナルティがかかりますので、申告漏れがないよう、注意が必要です。




M One News 15-07                            2015/09/14

連年贈与は必ず課税?

       

<ケース>
 Aさんは毎年100万円を子供に贈与したいと思っていたところ、「毎年同じ金額だとまとめて贈与とされ、贈与税が多額にかかる」と聞き、ある年は100万円、ある年は105万円と金額を変えて、10年間振り込み続けました。

 Aさんが亡くなった後に行われた税務調査で、「毎年同じ金額でも問題なかったのですよ」と言われました。



<ナゼ?>
 「今後10年間、毎年100万円ずつ贈与する」と事前に決めて行う贈与は、決めたときに一括贈与とされ、1000万円に対して贈与税がかかってきますが、その年ごとに贈与がされていれば、その年ごとに贈与税を計算します。


 具体的に計算してみましょう。
 一括贈与とされると贈与税231万円がかかりますが、毎年の贈与になると贈与税はゼロです。



<こうすれば、よかった>

 毎年同じ金額が贈与されていても、金額が同じであることだけを理由に、贈与が否認されることはありません。

 よく「毎年同じ金額の贈与だと、税務署が認めない。だから、贈与金額を1万円でも毎年変えた方がいい」と、まことしやかに言われますが、そんなことはありません。


 「1000万円贈与するけど、分割で支払うね」というのが前者、「毎年100万円あげる予定で考えているから、今年100万円あげるね」というのが後者のケースでしょう。

 親子間のほとんどの場合、後者に当たるのではないでしょうか。


 金額をこまめに変えるよりも、もらう人が管理する口座に振り込むことの方がよほど大事です。




M One News 15-06                                2015/09/07

10年前の贈与は時効?

 <ケース>
 10年前、Aさんは子供名義の口座を開設し、1000万円振り込んで贈与しました。
 申告しようと思いつつも、贈与税が多額にのぼるため尻込みしてしまい、そのままになってしまいました。
 Aさんが亡くなった後に行われた税務調査で、「子供名義の口座の1000万円とその利息はAさんの相続財産」とされ、相続税がかかりました。



<ナゼ?>
 税務署は「10年前の贈与は時効が成立しているから、1000万円は子供の財産」と考えません。
「名義を子供に借りただけで、Aさんの財産なのではないか」と考えるのが通常です。



<こうすれば、よかった>
 贈与の証拠を残す親子間の贈与や借入れは証明が難しく、後付けで理由をつけても、疑いの目を持って見られるのが一般的なので、契約書をつくった上で、振り込みするのが基本です。


 さらには、疑われない証拠作りのために、また自分たちが忘れないために、贈与税申告をするのもいいでしょう。
 つまり、年間110万円を上回る贈与を行い、贈与税申告・納税をするのです。

 「とりあえず申告さえしておけばいい」という誤解をよく聞きますが、契約書や振込みが先ですので、ご注意を。
 あえて年110万円を超す金額を贈与する必要はないということです。

 こうすることによって、親子間であいまいになりがちな贈与を証拠として残すことができます。

 「後でちゃんとしようと思っていた」という言葉をよく耳にしますので、意識して気をつけるべきでしょう。




M One News 15-05                                2015/08/12

毎年コツコツと子供たちに内緒で贈与??

<ケース>
 Aさんは、相続税軽減対策として、毎年、子供や孫に現金を贈与しました。
 子供や孫名義で銀行口座を開設。

 苗字が同じでも、わざわざ印鑑を別々に作成してあります。
 証拠を残すために、毎年110万円の銀行振込を10年間続けました。


 ただし、子供や孫には内緒。
 知らせて通帳を渡すと無駄遣いするので、内緒にしたのです。

 Aさんが亡くなった後の税務調査で、「子供や孫名義の預金は、Aさんの財産」と指摘され、相続税がかかりました。
 Aさんのコツコツ続けた努力は泡に・・・。



<ナゼ?>
 税務の世界では、財産の所有者は、「名義」ではなく、「実態」で判断します。
 子供名義や孫名義であっても、真の所有者がAさんであれば、Aさんの相続財産とされるのです。



<こうすれば、よかった>

(1)
 子供や孫に内緒にしない贈与は、あげるひとが「あげるよ」と言い、もらうひとが「いただきます。ありがとう」と言って成立します。
 もらう人が知らないのでは、贈与は成立していないのです。

(2)
 通帳と印鑑は、子供や孫が自分で管理する自分の財産を自分で管理するのは、当然のことです。
 もし子供や孫が未成年で管理できない場合は、親権者がその管理をします。
 例えば、父が未成年の子供に贈与する場合は、母が親権者として、子供の通帳・印鑑を管理すればいいでしょう。