M1村田宏彰公認会計士事務所
TEL 03 - 5367 - 6101
info@cpa-murata.com
先日、人間ドックで要精密検査とされた眼底検査に行ってきた。
人間ドックではフラッシュを焚いて撮影するのだけれど、一瞬のこと。
今度はくまなく調べるということで、瞳孔を開く目薬を点けた後、検査することになった。
ご存じのとおり、瞳孔は目に入る光の量を調整している。
フラッシュ撮影は、瞳孔による光量調整の前に写真を撮ってしまおうという、一種のだましだ。
くまなく検査するためには、当然ながら、じっくり見なければいけないわけで、この手が使えない。
そこで、瞳孔の開閉を調整する筋肉を麻痺させ、じっくり検査するというワケ。
瞳孔を開く目薬をさし、待つこと30分。
検査自体は数分で終了。
結果を女医さんが丁寧に説明してくれる。
無事、問題なし。
ほっとして帰路についたのだが、光量が多いせいで、屋外に出ると、まぶしくてたまらない。
ほとんど目を開けられず、目を細めている状態で歩いているので、通りすがった人は、何をやっているんだろうと、きっといぶかったに違いない。
徐々に慣れてきたら、あることに気づいた。
世界が明るいのだ。
ふだんと違って見える。
全ての色が鮮やかに見えるのだ。
例えば、「白」。
横断歩道やガードレールの白色が青レーザーで縁取られていて、まるで絵の具で着色したかのよう。
きれいだ。
紫陽花のブルーも、見たことのないくらい鮮やかで、思わず感動するほど。
見渡せば見渡すほどに、世界が新しくなったようだ。
コロナ禍で閉塞感に包まれる中、ひさびさの新しい体験だった。
検査の結果とあいまって、うれしくなって足取りも軽くなる。
相変わらず目を細めたままだから、スキップまではできないけれど。
ふと見ると、そこに水たまりが。
童心に返って、靴が濡れるのも何のその、ゴジラのようにバシャバシャ。
ガォー。
何と楽しいんだ。
そこに女の人が通りかかる。
その人の足どりが早まったのは言うまでもない。
→ 目次へ戻る