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M One News 24-03             2024/05/17定額減税の概要とポイント

 賃金上昇が物価高に追いついていない国民の負担を軽減するため、2023/11/02に閣議決定された「デフレ完全脱却のための総合経済対策」において定められた、2024年所得税・住民税の一時的減税措置。

 閣議決定された当時から半年後の今は、デフレを脱却しつつありますが、実質賃金が減りつつある状況には変わりないため、一定の効果が見込まれます。

 

 

(1)所得税

 2024/06/01在籍者の24/06~支給給与の源泉所得税から、下記を控除。

(2)住民税

 住民税は、最初から下記を減額した金額で計算された通知書に沿って、24/07月分~給与から特別徴収(24/06月分は徴収無し)。

 

 

 各給与ソフトの特設サイトに詳細に記載されているので、ここでは手続きを端的に記載します。

(1)定額減税対象者を確認

(2)対象者に「定額減税のための申告書」を配布

(3)対象者から「定額減税のための申告書」を回収

(4)給与ソフトに入力



 給与ソフト別の具体的手続はこちら。

【TKC:PX、あんしん給与等】

(1)給与計算担当者の負担大

 もっぱら給与計算担当者だけに負担がかかります。

 給与明細書や源泉徴収票にも定額減税を記載しなければならないため、たった1回だけのために給与計算ソフト開発業者が対応するかどうか大変危惧していたのですが、幸いにもほぼ対応する模様。


(2)定額減税対象者が独身なら、申告書配布は不要

 申告書は、本人以外の分が対象かどうかを判断するためのものであるため。


(3)定額減税対象者の配偶者が源泉控除対象配偶者と異なるケースあり


(4)定額減税を給与明細書に記載する必要あり

 定額減税額を全額控除し終わるまでは、控除額と未控除残高を給与明細書に記載しなければなりません。

 毎月の源泉徴収額が少ないパートなどは、給与明細書に毎月記載しなければならなくなり(年末までに控除が終わらない場合、年末調整時に残りの未控除額を精算)、手間が増えます。

 給与ソフトを利用していない会社は、いまからでもソフト利用を検討したほうがいいでしょう。


(5)年末調整一括減税は不可

 国会審議を経て定められた法令では、残念ながら、緩和措置は取られていません。

 定額減税の趣旨を考えれば、当然のことといえましょう。

 そのため、たとえ社員本人からの申し出があったとしても、一律に定額減税手続きを行うこととされています(国税庁FAQ 2-8)。

 https://www.nta.go.jp/publication/pamph/gensen/0024001-021.pdf

 

 

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